ポリマーって小さな分子(モノマー)がつながってできてるんだけど、普通のポリマーだと、そのつながってる部分同士が自由に回転できちゃうんだ。だから、ほとんどの場合、形がぐちゃぐちゃな『ランダムコイル』っていう構造になっちゃうんだ。でもさ、DNAとかタンパク質って、特別な形を作ることで、いろんなすごい機能を発揮するんだよ。たとえば、認識とか触媒とか、情報伝達とか、運動とかね。だから、ぐちゃぐちゃな状態って、あんまりいいことじゃないんだ。
でもね、ラダーポリマーっていうのは、2本以上の結合でしっかりつながっているから、自由に動き回ることができなくて、構造がすごく安定するんだよ。そのおかげで、ラダーポリマーは普通のポリマーよりも強くて、熱や化学薬品にも強かったり、さらには電気を通しやすかったり、気体を分ける特性があったりするんだ。しかも、ラダーポリマーはきれいな立体構造を作りやすいっていうすごいところもあるんだよ。でもね、これまではうまく作る方法がなかったから、ちゃんとしたラダーポリマーはほとんど報告されていなかったんだ。
でも最近、僕たちは『無欠陥ラダー化』っていう新しい反応を開発して、これで欠陥のないラダーポリマーを作ることに成功したんだよ。しかも、この反応はとても選択的で効率が良く、いろんな材料に使えるんだ。さらに、分子のデザインに『キラリティ』っていう、左右にねじれる性質を取り入れることで、ラダーポリマーの立体構造を自由自在にコントロールできるようになったんだ。この技術を使えば、らせん状とか、ねじれたリボン状とか、平らな構造とか、いろんな形の高分子を自由に作れるんだ。これってつまり、研究者のひらめき次第で、もっといろんな立体構造が作れる可能性があるってことなんだ。この技術は、ポリマーの形や性質、機能の関係を調べるのに役立つし、今は計算科学とも組み合わせて、ラダーポリマーの特性を活かした新しい未来の材料を開発しているところなんだよ!